衆院選の期日前投票が28日、兵庫県内でも始まった。超短期決戦で神戸市や姫路市など多くの自治体で投票所入場券の発送が2月にずれ込み、各選挙管理委員会は「券がなくても投票できる」と呼びかける。一方、期日前投票を巡っては、投票用紙を撮影して交流サイト(SNS)に投稿する事例が相次いでおり、選管は「投票の秘密を侵害しかねず、やめてほしい」と自粛を促している。
■兵庫県内17市が1月中の発送断念
期日前投票は投開票日前日の2月7日まで行われる。基本的に土日も投票できるが、場所により期間や時間が異なるため各選管のサイトなどで確認が必要だ。
有権者には公示後に1人1枚の投票所入場券が、世帯ごとに配られる。だが今回は準備期間が極端に短く、県内でも17市が1月中の発送を断念。姫路、明石、加古川市などは2月2日以降、神戸、尼崎、西宮市などは3日以降となり、最も遅い川西市は5日までずれ込む見通しという=表参照。
券がなくても投票所にある宣誓書に氏名、生年月日、住所を記入し、選挙人名簿と一致すれば投票できる。ただ、高砂市選管は「入場券ならバーコードの読み取りで済むが、ない場合は検索が必要で、いつもより受け付けに時間がかかるかもしれない」と話す。
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近年、各選管の悩みの種となっているのが、期日前投票所で撮影した投票用紙をSNSに投稿する行為だ。昨年の参院選や地方選挙でも「○○さんに投票しました」などの文言とともに写真を載せ、特定候補や政党への投票を呼びかける投稿がX(旧ツイッター)などで相次いだ。
総務省によると、自分の投票用紙を撮影すること自体は禁止されておらず、期日前投票期間中はSNSでの投票呼びかけなど選挙運動も可能だ。ただ、その写真に他人が写り込むと、公職選挙法に定められた「投票の秘密保持」を侵しかねないとの指摘もある。
また「カメラのシャッター音で『自分が撮影されているのでは』と不安になる人もおり、投票所の秩序を乱しかねない」と神戸市選管。昨夏の参院選では、投票の見返りに報酬を約束したとして公選法違反に問われた業者が、投票の「証し」として写真を撮らせていた例も県外であった。同市選管はこうした状況も踏まえ、投票所内での撮影禁止を独自に決め、張り紙やポスターで周知している。
このほか、体が不自由で介助が必要な人はヘルパーや家族が投票所内まで付き添えるが、記載台で手を支えたりのぞき込んだり、代わりに投票箱に投函したりするのは不正となる。自身での記入が難しい場合、各選管は投票所の選管職員に「代理投票」を依頼してほしいと呼びかけている。(広畑千春、中川 恵)























