但馬

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YBファブの看板(河合美智子さん撮影)
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YBファブの看板(河合美智子さん撮影)

 モノクロの世界が急に総天然色になるような但馬の春。「啓蟄(けいちつ)」や「生命の息吹」など、知識でしかなかった言葉を実感することができる。冬ごもりしていた虫たちが動き出し、植物が目に見えてぐんぐん成長してゆく。季節がはっきり移り変わる但馬では、自然の恵みに素直に感謝できることが有難(ありがた)い。

 2月に「かなしきデブ猫ちゃん」の読み聞かせで初めて養父市のYBファブ(やぶ市民交流広場)を訪れた。山の稜線を模した三角屋根が周りの風景に溶け込んでいる。公共の施設で、しかも新しい建物に瓦屋根というのは珍しいのではないだろうか。明治から昭和初期にかけて生産されていた八鹿瓦を再現したそうで、季節や時間帯によって色合いや表情が変化する。ここはグンゼの八鹿工場があった場所。敷地内には当時の建物も残っていて、本物の八鹿瓦はそこで見られる。

 やぶ市民交流広場とあるが、施設は市外の人も利用できる。なかでも音楽スタジオは機材使用料込みの4時間で千円と破格の安さ。私も音楽ライブの練習で使わせてもらった。ラウンジが飲食可なのも嬉しい。

 YBファブは、利用した方々の感想や意見、要望に応じて、成長する施設だという。皆さんのアイデアで今後どんな進化をしていくのか楽しみだ。

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