丹波豪雨で崩れ、現在はコンクリートで補強されている山の斜面。自然の猛威の記憶を今に伝える=丹波市市島町徳尾
丹波豪雨で崩れ、現在はコンクリートで補強されている山の斜面。自然の猛威の記憶を今に伝える=丹波市市島町徳尾

 丹波市市島地域では、10年前の丹波豪雨を機にさまざまな市民の活動が芽吹いた。前山地区の女性グループ「ぽんぽ好」以外にも、本紙丹波版で取り上げたアジサイ園やクリ園などがそうだ。

 兵庫県立大大学院減災復興政策研究科の澤田雅浩准教授は同市の復興について「規模で言えば局所的災害で、インフラ復旧だけで終わってもおかしくなかったが、復興という文脈でもともと地域にあった高齢化などの課題に向き合った」と評価する。

 実はまちの再生の青写真は発生直後から、市内部で練られ始めていた。なぜそれほど早く動きだせたのか。功労者として、ぽんぽ好から名前が挙がったのが、同じ前山地区の元市職員、余田一幸さん(67)だ。発生直後から市の現地対策本部の本部長代理を、その後は復興推進部長を担った。