発掘調査で確認された製錬炉の地層断面(江戸時代)
発掘調査で確認された製錬炉の地層断面(江戸時代)

 戦国時代から江戸時代にかけて、日本は世界で有数の金・銀・銅の産出国でした。兵庫県内では朝来市の生野鉱山(いくのこうざん)、猪名川町の多田銀銅山(ただぎんどうざん)などが知られています。今年の6月から8月にかけて、国道429号の交差点改良事業に伴い、生野鉱山の坑道に近い市川のほとりを発掘調査しました。その結果、江戸時代に銀や銅などの金属を製錬した炉11基のほか、鉱石を割った叩き石や、割った鉱石を選別するための水槽(すいそう)などがみつかりました。