過去最高の平均気温となった今夏(6~8月)の暑さについて、気象庁は5日、異常気象分析検討会を開き、6月から偏西風が平年より大幅に北側を流れる状態が続き、チベット高気圧の日本付近への張り出しが顕著だったことなどを要因とする見解をまとめた。検討会会長の中村尚東大名誉教授は記者会見で今夏の高温は「異常気象」との認識を示した。
地球温暖化や、北半球中緯度帯の海面水温がここ数年かなり高いことも影響した可能性がある。中村氏は今後も顕著な暑さとなる可能性があるとして「過去の常識は通用しないという心持ちで暮らさなければいけない」と指摘した。
今夏の日本の平均気温は平年を2・36度上回り、1898年の統計開始以降で最高だった。これまでの記録だった2023、24年の値を大きく更新し、3年連続で過去最も暑い夏になった。