【ロンドン、エルサレム共同】英BBC放送は20日、スターマー英首相が21日にパレスチナの国家承認を発表すると報じた。承認すれば先進7カ国(G7)では初めて。人道危機が深刻化するパレスチナ自治区ガザに攻撃を続けるイスラエルへの圧力を強めた。ポルトガルも21日に承認する方針。フランスやカナダなども近く承認する意向を表明している。
世界では約150カ国がパレスチナ国家を承認している。スターマー氏は7月29日、イスラエルがガザでの停戦に合意し、人道危機への対策を取るという条件を満たさなければ9月下旬の国連総会前に国家承認するとの方針を示していた。
ポルトガルは国家承認に慎重姿勢だったが、ガザの人道危機の深刻化を受け、イスラエルへの圧力を強化する決断に踏み切った。
一方、イスラエル軍はガザの中心都市、北部ガザ市の制圧を目指し攻撃を継続。パレスチナ通信は20日、軍がガザ市で住宅区域を空爆し、少なくとも11人が死亡したと伝えた。ガザ保健当局によると2023年10月の戦闘開始後のガザ側死者は6万5千人以上。