日ASEAN首脳会議で発言する高市首相=26日、マレーシア・クアラルンプール(共同)
 日ASEAN首脳会議で発言する高市首相=26日、マレーシア・クアラルンプール(共同)

 【クアラルンプール共同】高市早苗首相は26日(日本時間同)、マレーシアで東南アジア諸国連合(ASEAN)との首脳会議に出席した。首脳は法の支配に基づく国際秩序と「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を推進する方針で一致した。首相は、政府安全保障能力強化支援(OSA)の対象国を拡大し、海洋安全保障や災害対策分野での協力を力強く進める方針を伝達。経済関係の強化に向けた協議加速も確認した。

 首相にとって、就任後初の対面での国際会議出席となった。覇権主義的行動を強める中国がASEAN加盟国への影響力を強める中、首相は日本が主導するFOIP実現に向けASEANとの連携を深めたい考えだ。

 首相は会議で、中国を念頭に、東シナ海で日本の主権を侵害する活動や軍事活動が強化されていると指摘。南シナ海での威圧的な活動にも触れ「深刻に懸念している」と語った。台湾海峡の平和と安定に関し「地域の安全保障に直結する重要な問題だ」と指摘した。