巨大地震の発生可能性が平常時より相対的に高まっているとして「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表され、漁業に影響が出ている。政府が1週間、特別な備えを呼びかける中、休漁を決めた漁協も。海に出る漁師も普段より活動時間を短縮したり、津波で流されないよう漁具を高台に移動したりするなど警戒を強めている。
8日に震度6強を観測した青森県八戸市などの漁協は、12月に解禁されたばかりのホッキ貝漁を15日まで休漁とした。八戸みなと漁協の高橋雅彦参事は安全を考慮したと説明し「漁業、流通両方の事業者にとって損失だろう」と肩を落とした。
一方、宮城県南三陸町では10日、年に数回解禁されるアワビ漁の「開口日」を迎え、漁師約250人が早朝から海に向かった。
天候や海中の透明度など漁に出られる条件が厳しく、11月は予定した2回より少ない1回。宮城県漁協志津川支所運営委員長の行場博文さん(66)は「いつもより潮の流れが速かったので、津波の影響は若干あると思う」とした上で「この日を逃せなかった」と話した。
























