会談に臨む国民民主党の古川税調会長(中央左)と自民党の小野寺税調会長(同右)ら=12日午後、国会
 会談に臨む国民民主党の古川税調会長(中央左)と自民党の小野寺税調会長(同右)ら=12日午後、国会

 自民、国民民主両党の税制調査会長は12日、国会内で会談し、所得税が生じる「年収の壁」の引き上げを巡って、協議した。国民民主党の古川元久税調会長は協議後に取材に応じ「引き上げ幅や(減税)対象で議論を続けていかないといけない」と説明し、合意に至らなかったと明らかにした。週明けにも再協議する。

 これまで国民民主は178万円を主張。自民は168万円とする案からさらに上積みする構えも見せており、合意できるかどうかが焦点となる。

 11日にまとめた自民案は現行の160万円から物価高騰を反映して8万円引き上げ、2026年の導入を目指すとしていた。国民民主は水準が低いなどとして反発した。

 自民の小野寺五典税調会長は12日午前、党本部で取材に応じ、国民民主との協議について「誠意を持って対応したい」と述べ、歩み寄りに含みを持たせていた。協議で自民党が案の修正に応じたかどうかは、両党とも明らかにしなかった。