昭和基地の沖約1700メートルの接岸点に着いた南極観測船「しらせ」=27日(南極観測隊同行記者撮影)
 昭和基地の沖約1700メートルの接岸点に着いた南極観測船「しらせ」=27日(南極観測隊同行記者撮影)

 【昭和基地沖=南極観測隊同行記者】南極観測船「しらせ」は砕氷しながら昭和基地に近づき、27日午後0時44分(日本時間同日午後6時44分)、約1700メートル沖の氷海の中に停泊し「接岸」した。

 基地がある東オングル島の周りは、通年とけない定着氷が広がり、桟橋はない。そのため、船と基地のタンクをホースでつないで燃料を送り込める距離まで着けることを「接岸」としている。

 例年のルートは今季、大小の氷山が広がる乱氷域となったため、別ルートを試みた。停泊地点と基地の距離は例年の数倍離れている。岩瀬剛艦長は「海氷の融解が進んでおり、油断はできない」と話した。

 同日夜から燃料のパイプライン輸送を始める。