養命酒の製造・販売を手がける養命酒製造は30日、東証プライム市場での上場を取りやめ、株式の非公開化を検討していることを明らかにした。非公開化に向けた入札で、米投資ファンドのKKRが優先交渉権を獲得した。

 来月に株式公開買い付け(TOB)を実施すると一部で報道されたが、養命酒製造は「見通しは立っていない」とコメントした。

 2025年3月期の営業利益は、主力商品「薬用養命酒」の販売が振るわず前期比約7割減となった。非公開化で業績回復に向けた経営改革を加速させるとみられる。

 養命酒製造のホームページによると、1600年頃に現在の長野県で養命酒が造られ始めた。1923年に株式会社が設立され、55年に東証に上場した。