インタビューに応じる第11管区海上保安本部の坂本誠志郎本部長
 インタビューに応じる第11管区海上保安本部の坂本誠志郎本部長

 第11管区海上保安本部(那覇)の坂本誠志郎本部長は12日までにインタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島周辺での、中国海警局船の航行に関し「常態化しており、極めて深刻な事態だ」との認識を示した。海保の巡視船の重装備化や強硬な対応については「中国側の行動の激しさを高めるきっかけを与える。尖閣の平穏、安定的な維持管理につながらない」と指摘した。

 海保によると、2025年に尖閣周辺の領海外側にある接続水域で海警船の航行が確認されたのは計357日に上り、12年の尖閣国有化以降、最多となった。

 坂本氏は、海警局が18年に中央軍事委員会の指揮下にある人民武装警察部隊(武警)の傘下になってから「操船技術が向上し、以前よりも統制が取れている」と分析。現場では「巡視船が中国側と毎日つばぜり合いを続けている」と話した。

 昨年5月、領海に入った海警船からヘリコプター1機が飛び立ち、領空侵犯した。「現場では巡視船からヘリに無線で退去を警告したが、今の枠組みで海保ができるのはここまでだ」と語った。