サンゴ礁の白化を調べる研究者=2024年5月、タイ・トラート県沖(ゲッティ=共同)
 サンゴ礁の白化を調べる研究者=2024年5月、タイ・トラート県沖(ゲッティ=共同)

 海面上昇や海洋温暖化は加速し、世界のサンゴ礁の約84%が白化につながる熱ストレスにさらされている。世界海洋デーの8日、世界各地の海洋学者らが海の「健康状態」に関する年次報告を発表した。主要な観測システムが縮小傾向にあり、保護に必要な知見の低下が懸念されると警鐘を鳴らした。

 年次報告は昨年6月、フランスでの国連海洋会議を機に始まった「スターフィッシュ・バロメーター」。海洋の状態や保護の取り組み、人為的圧力など五つのテーマについて情報を提供し「持続可能な海洋」の実現に貢献する狙い。2回目の今年は日本を含む14カ国の専門家29人が参加した。

 パリのソルボンヌ大の海洋研究所所長でバロメーターを統括するマリナ・レビ氏は「海洋の変化は加速しているが(人間の)対応は遅れている。これが今年のメッセージだ」と述べた。

 世界のサンゴ礁は、2014~17年に約68%が白化につながる熱ストレスにさらされ、23年1月~25年9月には約84%に悪化した。報告は「気候変動がサンゴ礁の生存に関わる脅威となっている」と指摘した。