全国各地の博物館の収蔵庫が満杯状態のため収蔵資料の廃棄が懸念されている問題を巡り、国の文化審議会は24日、資料を捨てるのは「あくまで最終的な手段」として、他館への譲渡など資料存続の検討を優先させる方針を確認した。こうした考え方を資料管理の指針としてまとめ、2026年度中にも全国の博物館に示す。

 収蔵庫満杯問題を巡っては、文部科学省が3月、資料の廃棄を含めて検討することを博物館の運営基準に明記した。

 文化審はこの日の作業部会で、指針の素案を示した。それによると、博物館資料は公共的な財産の性格を持ち、時代を超えて長く保存、伝承されるべきだと強調。廃棄を検討する場合は、他館への譲渡や教育目的での活用、寄贈者への返還を優先するよう求めた。

 廃棄は「資料を滅失させる不可逆的な行為」で、他の手段を検討した上でやむを得ない場合の最終手段だと指摘。廃棄する場合も、その理由や判断の過程について積極的に情報公開し、第三者が検証できるようにする必要があるとした。