江戸時代から370年以上にわたって受け継がれてきた古都奈良の伝統行事「鹿の角きり」が7日、奈良公園(奈良市)の春日大社境内で始まった。激しく駆け回るシカを勢子が追いかける攻防に、訪れた観客から歓声が上がった。行事は8日にも開催される。

 太鼓の音が鳴り響く中、法被姿の勢子たちが赤い旗を使ってシカを追い込んだ。縄で捕らえたシカの角を神職役がのこぎりで切り落とした。

 主催した一般財団法人「奈良の鹿愛護会」によると、秋はシカの繁殖期で雄シカが攻撃的になる。角きりは、角で人や他のシカを傷つけるのを防ぐ目的で始まったとされる。

 兵庫県西宮市から家族と訪れた堀田和人さん(10)は「シカがかわいかった。めちゃくちゃ速いと思った。もう一回見てみたい」と驚いていた。