桑原史成さんが撮影した、晴れ着を着て父親に抱きかかえられる水俣病の胎児性患者=1977年
 桑原史成さんが撮影した、晴れ着を着て父親に抱きかかえられる水俣病の胎児性患者=1977年

 1956年に公式確認され、「公害の原点」と呼ばれる水俣病。多くの写真家たちが被害の実相や救済運動を世界に伝えてきた。貴重な記録を後世に継承しようと、長い間撮影に携わった写真家らでつくる一般社団法人「水俣・写真家の眼」は、9人による計20万カット超のフィルムなどの保存や活用を目指して活動している。独特の視点で水俣を捉えた写真家たちから撮影時のエピソードを聞き取り、「記憶」も残していきたいという。