被爆者の体験を基に大学生が制作した絵画=2024年7月、福岡市
 被爆者の体験を基に大学生が制作した絵画=2024年7月、福岡市

 広島、長崎で原爆に遭い生き残った人々がつくった最大の組織、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が今年のノーベル平和賞受賞者に選ばれた。時に痛ましい傷痕を見せながら、核兵器がつくり出した「地獄」を証言することを通じ、二度と核は使われてはならず、廃絶するべきだと訴え続けてきた努力がたたえられた。米軍による原爆投下から来年で80年。体験者はますます少なくなり、記憶と運動の継承がいっそう重い課題となっている。