疎開船「武洲丸」が沈没した海域
 疎開船「武洲丸」が沈没した海域

 太平洋戦争中、多くの学童や市民を乗せた「対馬丸」と同様、米潜水艦の魚雷攻撃を受け沈没した疎開船がある。対馬丸事件から約1カ月後の1944年9月、鹿児島県・トカラ列島沖で撃沈された「武洲丸」だ。乗船者の大半が犠牲になった惨劇を語り継ごうと、同県・徳之島の島民が毎年慰霊の集いを営んでいる。事件から80年。地元でもあまり知られていない歴史を「風化させない」と関係者は決意を新たにしている。