2007年に間一髪で脱北に成功し、来日した李京姫(リ・キョンヒ)さん(40)は、24歳で夜間中学に入学し、人生の再スタートを切った。脱北者への公的支援制度がない中、生活保護や民間基金の援助を受けながら苦学の末に、8年がかりで看護師の国家資格を得た。命がけで脱北しても、日本社会に定着できず挫折する人は多い。「支援の制度化は難しいかもしれないが、せめて頑張る脱北者の背中を押してくれるものがあってほしい」と願う。(共同通信北朝鮮問題取材班)