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神戸・北区5人殺傷事件

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 穏やかな日曜の朝を迎えるはずだった田園の集落を惨劇が襲った。16日早朝、神戸市北区で起きた住民殺傷事件。逮捕された男(26)は、血の付いた包丁と金属バットを手に歩き、出会った人たちに襲いかかったとみられる。被害者の最初の通報から、男の身柄確保までの15分間に、何があったのか。住民らは声を震わせた。

 午前4時半、新聞配達中の男性は、男性(83)宅の窓から明かりが漏れるのを見た。物音はしなかったが、男性は「いつもより早いな」と感じたという。

 同6時19分、男性から「誰か来てくれ」と110番。その後、電話の応答はなかった。以降、近隣住民からも「『助けて』という声を聞いた」「バットを持った男がいる」「血の付いた男が通り過ぎた」などと通報が相次いだ。

 同23分には「路上で血まみれの女性が倒れている」と通報。男性宅から約40メートル南に住む女性(79)が、自宅の車庫で首付近を刺されていた。隣に住む女性(53)は「その時刻ぐらいに、短い叫び声が聞こえた」と振り返る。

 さらに、その約150メートル南に住む別の女性(65)も襲われた。近隣住民によると、女性はアヒルを飼っており、毎朝6時ごろに家の中から外の小屋に移すのが日課だったといい、その作業中に男に遭遇したとみられる。

 近くに住む男性は「ギャー」という女性の叫び声に驚いて外に出ると、片手にバット、片手に刃物を持った男がいた。追い迫る男から逃げるため、男性は同じように異変を感じて外に出てきた女性の手を引き、無我夢中で走った。

 通報を受けたパトカーが到着する。家から外をのぞいていた女性は、有間神社の手前で2、3人の警察官が男に向かって「ナイフを捨てなさい」と叫んでいるのを見た。

 同6時34分、有馬署は男を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕。同じ頃、男性宅に駆け付けた警察官が玄関先で倒れている男性を発見。約50分後、1階で刺されていた妻(83)を見つけた。

 男の母親(52)は同6時25分、男性宅の北約200メートルの路上で座り込んでいるのが見つかった。バットで殴られ、逃げ出したとみられる母親は、有馬署員に「息子にやられた」と話した。

2017/7/16
 

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