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神戸・北区5人殺傷事件

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発生から1週間を迎える事件現場では今も通行が規制されている=22日午後、神戸市北区有野町有野
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発生から1週間を迎える事件現場では今も通行が規制されている=22日午後、神戸市北区有野町有野

 神戸市北区の5人殺傷事件は23日、発生から1週間となる。殺人容疑で逮捕された無職の竹島叶実(かなみ)容疑者(26)は、中学では部活や勉強に熱心に取り組む真面目な生徒だったという。ところが、その後に進学した神戸市内の工業高等専門学校を中退。仕事に就くも程なく退職した。兵庫県警の調べに対し学校中退や就職先について不満を話した竹島容疑者。中学以降の様子を関係者の証言などで追い、事件の背景について専門家に聞いた。

 竹島容疑者は通っていた市立中学校で陸上部に所属。当時顧問だった男性によると「練習を休むこともなく真面目。中学時代に問題行動を起こしたなんて聞いた覚えもない」。短距離の選手で、県大会に出場するほどの記録ではなかったが「とにかく一生懸命」で、走り方のフォームを指導すると、熱心に取り組んでいたのを覚えている。一緒に下校した部活の後輩は「勉強もできて、ゲームの話をよくした」と振り返る。

 2006年に中学を卒業すると、高専へ進学。関係者によると、高専では電子工学科に少なくとも4年までは在籍し、その後に中退したとみられるが、「同じクラスだったのは覚えているが印象がない」という同級生は少なくない。

 「成績は悪くなかったと思う。クラスでいじめなどの問題もなかった」と話す同級生がいる一方、「いつまで学校にいたのか覚えがない」「友人がおらず孤立していたようだった」といった声も聞かれた。

 会社勤めをへて、専門学校のコンピューター関連の学科へ進んだ竹島容疑者。当時の同級生は「年齢は離れていたけど、みんな特別視してはいなかった」としながらも「話していた場面は記憶にない」。情報処理などの検定試験で優良賞を受け、学校のウェブサイトには笑顔で賞状を持つ姿も紹介されていた(現在は削除)が、その後に就職した会社を退職。「思ったのと違った」などと供述しているという。

 中学の元顧問の男性は「いい学校に進学できて安心し、卒業後は連絡を取り合うこともなかった。指導した者として何かできることがあったのではないかと思う」と視線を落とした。

 中退者支援に関わる神戸フリースクールの田辺克之代表(73)は今回の事件の背景について「うまくいかない自分の思いを本音でぶつける機会がなかったのかもしれない。長い時間をかけて不満を蓄積していったのでは」と推察する。「学校も就職も納得がいかず、自分への罪悪感を募らせる事例は往々にしてある」といい、「悲観的な方向に進まないよう、支援団体などとつながり、苦しい思いを言い合える環境が大切だ」と話した。

2017/7/23

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