神戸市北区で無職の男性（８３）ら５人が殺傷された事件で、兵庫県警有馬署捜査本部は１７日、男性に対する殺人容疑で、同居する孫の男（２６）を再逮捕し、岩野一義・捜査１課長らが会見した。主なやり取りは以下の通り。

　－再逮捕の時間と認否は。

　「逮捕時間は１７日午前１１時４分。認否は黙秘。具体的に申しますと『黙秘します』」

　－犯行場所は自宅の屋内か屋外か。

　「遺体の発見は屋外。ただ、犯行場所は特定していない」

　－男の取り調べの様子は。

　「銃刀法違反容疑に関する供述は１６日にお伝えした内容で、そのほかは捜査に支障があるので控えさせていただく。殺人容疑は黙秘に転じており、今後も取り調べを続けていく。取り乱した様子はなく、落ち着いている」

　－バットでの殴打や刺したのは何カ所か。

　「捜査はこれからだが、複数回」

　－男性への暴行を、負傷した男の母親（５２）は直接見たのか。

　「バット等で殴打の際は見ている。刺している場面は見ていない」

　－ほかに被害に遭った４人についても関連があるとみて調べているのか。

　「その通り」

　－１７日朝からの現場検証や家宅捜索はどのような容疑で実施したのか。

　「殺人容疑で被害者方を（検証した）」

　－負傷した母親と女性（６５）の容体は。

　「女性は治療中で現在も面会はできていない。詳しい状況は捜査中。母親は昨日治療を終え、いったん退院している」

　－男性が包丁で突き刺された部位は。

　「詳細は解剖中なので（分からない）」

　－バットで殴打された部位は。

　「目撃情報とともに解剖結果である程度は判明すると思う。現状としては頭部などとみられる、という状況」

　－殺人容疑については黙秘しているが、銃刀法違反容疑での取り調べから５人の殺傷への関与について供述はないか。

　「捜査に支障があるので控えさせていただく」

　－現場ではほかに襲われそうになった住民もいるようだが。

　「現状では事件情報として把握はしていない。可能性はあるし、目撃情報も重要なので、現場の聞き込みなどを進めていく」

　－殺意の認定はどのようにした。

　「現時点では、やはり刃物使用と検視の段階で判明したけがの部位、目撃情報など」

　－遺留物は見つかっているか。

　「遺留物があるかどうか分からず、捜査中」