しんじょう・こう 1983年、東京都生まれ。慶大環境情報卒。リクルートなどを経て2012年に『狭小邸宅』ですばる文学賞受賞。著作にネットワークビジネスを扱った『ニューカルマ』や大麻をテーマとした『サーラレーオ』など。最新刊は『地面師たち ファイナル・ベッツ』

しんじょう・こう 1983年、東京都生まれ。慶大環境情報卒。リクルートなどを経て2012年に『狭小邸宅』ですばる文学賞受賞。著作にネットワークビジネスを扱った『ニューカルマ』や大麻をテーマとした『サーラレーオ』など。最新刊は『地面師たち ファイナル・ベッツ』

 Netflixのドラマ「地面師たち」が世界的なヒット作となった。原作者である新庄耕さんは土地の所有者になりすますという特殊な犯罪をエンターテインメントに昇華した。これまでも不動産をテーマとした小説を手掛けてきた新庄氏は、巨額の資金が飛び交い、かつ身近な不動産は時代を超えた普遍的な魅力を持つ「眠らざるコンテンツだった」と語る。

 --日本独特の詐欺である「地面師」というニッチな話がドラマ化され、配信から3カ月で全世界で1000万回以上の視聴数を記録しました。何が人々を引き付けたのでしょうか。

 「不動産は扱う金額も大きいし、反社会的勢力も出てきます。だからこそ、ただの犯罪集団の話にはしたくないなと思い、登場人物にはフィクションならではの『あんなやつ、実際にはいねえよ』という要素も盛り込みました」