2027年のNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公は小栗上野介忠順(こうずけのすけただまさ)(1827~68年)。幕末の勘定奉行として日本の近代化を進めたが、新政府軍によって「逆賊」として処刑された人物だ。実は姫路市林田町には、小栗との間に知られざる縁がある。「小栗の妻の道子は、8代目林田藩主、建部政醇(たけべまさあつ)の娘なんですよ」。大河に合わせてその縁をPRしようと、住民たちが動き始めている。(金 慶順)
■「小栗最期の地」と交流
林田藩は姫路藩の北西に位置し、建部家が10代にわたって統治。1万石と小規模ながら、歴代藩主は大番頭や寺社奉行など幕府の重役を務めた。7代目政賢(まさかた)が開いた藩校「敬業(けいぎょう)館」は地元に今も講堂が残り、大庄屋旧三木家住宅も一般公開されている。