「お客様の中にトマトのプロはいらっしゃいますか?」という一言とともに、手のひらに載せられたミニトマトの写真がXに投稿され話題になりました。「皮がさくらんぼ並みに薄くて甘酸っぱくてとっても美味しくてどうしてももう一回食べたい!ぷよ何とか…って名前だった気がするんだけど…」とつづった投稿主さんの呼び掛けに対して、600件以上のコメントが寄せられました。はたして気になるミニトマトの品種は何だったのでしょうか。
投稿したのは、Xユーザーで1児の母の“となり街の園田”さん(@motokanoirane)です。「職場の近くに直売所があって、平日は無人だけど土日はたまに喋るおばちゃんがいるので、休みの日に子どもと寄ってみたんです」と、ミニトマトを手にしたきっかけを振り返ります。
いつものように野菜を買いながらおばちゃんに声をかけたところ、「朝とったトマトがあるから持って帰って」と、5~6個のミニトマトを手渡してくれたそうです。
そのミニトマトはツヤツヤと鮮やかな赤色で、見るからに美味しそうだったといいます。3歳の子どもも「食べたい!」と大はしゃぎしたものの、丸呑みの危険があるためその場では食べるのを断念。そのかわり園田さん自身が一粒を口にしてみることにしました。
「さくらんぼのような皮の薄さにびっくりしました。口の中にトマトの皮が残らないことに本当に感動しました」(園田さん)
■気になる品種名は「ぷちぷよ」
さて、気になるこのミニトマトの品種名は「ぷちぷよ」です。投稿のコメント欄で「ぷちぷよでは?」「ぷちぷよですね! これはもう本当に果物」という指摘が多数寄せられ、園田さんも後に確かめたところ、まさにその通りだったといいます。
「ぷちぷよ」は、その名前の通り赤ちゃんのほっぺのような柔らかさと、極めて薄い果皮が特徴。一般的なミニトマトと比べて皮の存在感がほとんどなく、とろけるような独特の食感が楽しめます。
ぷちぷよを育てていた直売所のおばちゃんについて、園田さんは「良い意味でどこにでもいそうな、気の良い60代後半くらいの方」と話します。おばちゃんは「(ぷちぷよという品種名について)名前も可愛いから育てていたんだけど、皮が薄くて無人販売には向かないから、孫が食べる分だけ育てるくらいでいいかなーって思ってる」と語っていたそうです。
「ぷちぷよは非売品らしいのであんまり欲しいとは言えず…。でも、しばらくしたらまた声をかけてみようと思います」(園田さん)
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投稿から約2週間後、園田さんは直売所を再び訪れ、トマトの美味しさへの感謝を伝えたそうです。その際、おばちゃんと連絡先を交換することができました。
あわせて、ぷちぷよのおかわりをもらえた園田さんは、自身のXで「来シーズンは自分で育てるしトマトのプロからも買うわ、みんなでぷちぷよ食べよ」と呼び掛けています。