ミドル世代の仕事や転職に役立つ資格は? ※画像はイメージです(taka/stock.adobe.com)
ミドル世代の仕事や転職に役立つ資格は? ※画像はイメージです(taka/stock.adobe.com)

ミドル世代の仕事や転職に役立つ資格にはどのようなものがあるのでしょうか。エン・ジャパン株式会社(東京都新宿区)が、同社運営の求人サイト『ミドルの転職』にて実施した「仕事・転職に活かせた資格」に関する調査によると、「TOEFL・TOEIC」が最多となりました。

調査は、35歳以上の同サイトユーザー男女2247人を対象として、2025年5月~7月の期間にインターネットで実施されました。

まず、「これまで仕事に関連した資格を取得したことはありますか」と聞いたところ、全体の75%が「ある」と回答しました。

仕事に関連した資格を取得したことがある人に、「取得した資格」と「仕事や転職に役立った資格」を尋ねたところ、いずれも「TOEFL・TOEIC」(取得した資格27%、役立った資格13%)や「日商簿記検定」(取得した資格:20%、役立った資格:8%)が上位となりました。

また、「資格を取得してよかったこと」としては、「できる業務が増えた」(50%)が最多となり、以下のようなコメントが寄せられました。

▽TOEICのスコアを上げたことで、外資系企業に転職する道が拓けた(40代男性)
▽簿記は2級と3級では、転職活動の進捗が全然異なると感じた(40代女性)
▽コンサル営業をしているが、企業診断士と社労士を持っている事で提案に説得力が増した(40代男性)
▽「G検定」という資格。機械学習やディープラーニングに関する基礎から中級レベルの内容を体系的に学べて、かつ実務的な内容なので取得してよかったと最も思える資格(30代男性)
▽FP2級まではそこまで難関資格ではないと個人的には思うが、周囲からは「難関資格」として評価されるので取って良かったと思う。また詐欺を見抜けるようになったのでそこも良かったと思う(30代男性)
▽経理として就業するのであれば、日商簿記2級は必ず持っていたほうが良い資格。会社規模にもよるが、最低限の知識はあるとみなされる。また1級については、資格取得自体は必ずしも必要ではないが、勉強をしている(していた)だけでも上場企業では一定の評価をしてもらえる事もある(40代男性)
▽情報セキュリティマネジメント試験を取得して最も良かったのは、社内でのセキュリティ意識の底上げを主導できたこと。中小企業ではIT専任者が少なく、セキュリティ対策が後回しにされがちだが、取得後は「パスワードの定期変更」「USB使用の管理」など、基本的な対策を提案・運用ルール化することで、経営層からも信頼を得た(40代男性)

他方、「現在、資格の取得に向けて取り組んでいる」と答えた人は全体の38%。年代別で見ると、30代が46%、40代が41%、50代が38%、60代が34%で、若い世代ほど現在取り組んでいる傾向にあることが分かりました。

さらに、「取得しようとしている資格」については、「TOEFL・TOEIC」(16%)、「日商簿記検定」(10%)、「宅地建物取引士」(7%)が上位となりました。

また、資格取得に向けて「1週間あたりの学習時間」では、「週3時間未満」(49%)が最多となっています。

ちなみに、「資格取得に取り組んでいない」と答えた人の理由としては、「仕事、家事育児等で時間がない」(33%)が最も多く、特に30代では58%と半数以上を占める結果となりました。