生後推定1カ月、家に迎えられたころのみゅうちゃん(画像提供:こまちさん)
生後推定1カ月、家に迎えられたころのみゅうちゃん(画像提供:こまちさん)

今から15年前、三毛猫の「みゅう」ちゃんは迷い猫として保健所で過ごしていました。Xユーザー・こまちさん(@Mmk03____)の夫と出会い、幸せをつかむことになります。

当時、飼い主さんの家には茶トラ猫の「ニャン吉」くんとキジトラ猫の「クロ」ちゃん(どちらも男の子)が暮らしていました。2010年9月、生後1カ月ほどのみゅうちゃんと出会ったのは、飼い主さんの夫だったといいます。

「家族みんな猫は好きなのですが、とくに夫が大の猫好きで…。保健所の猫が気になり、足を運んだそうです。そこで子猫の部屋に案内され、たくさんの子猫がいた中で大きな声でニャーニャー鳴きながら近づいてきたのがみゅうちゃんだったそうです」

すぐに子猫を迎える予定ではなかったものの、みゅうちゃんの愛らしさに心を奪われ、家族として迎え入れることになりました。

「当時、私は仕事、子どもたちは学校に行っていたので、夫は誰にも相談できず、ひとりで決断しました。私の携帯に、リビングにいる子猫の写真が送られてきたんです。とても驚きました」

「私も子どもたちも、みゅうちゃんを迎えることに反対はなく、喜んでお迎えしました」

こうして、みゅうちゃんは新たな猫生を歩み始めました。

■ママ猫代わりになった兄猫たち

猫と接することには慣れている飼い主さん家族のもとにやって来たみゅうちゃんですが、生後間もないミルク飲みの時期だったため、母猫を恋しがったといいます。そんなみゅうちゃんを優しく包みこんだのが、先住猫のニャン吉くんとクロちゃんでした。

「先住猫はどちらも男の子だったので、ママの代わりをするのは難しいだろうと思っていたんです。ところが、クロちゃんは自分のおっぱいを吸うみゅうちゃんを受け入れてくれたんです。目を疑うような光景でした。また、ニャン吉くんも遊び相手になってくれてとても嬉しかったです」

2匹の兄猫に愛情を注がれて、みゅうちゃんはすくすくと成長していきました。その恩返しをするかのように、あとから家族になったキジトラ猫の「まろ」くん、ハチワレ猫の「こまち」ちゃんのことを、甲斐甲斐しく世話をしてくれたといいます。

「みゅうちゃんはお姉ちゃんらしく、妹猫たちと時に優しく、時に厳しく接し、成長を見守ってくれました」

家族になった時期はそれぞれ異なるものの、みゅうちゃんたちはひとつ屋根の下、お互いに支え合いながらきょうだいの絆を深めていきました。

■シニア期に入ったみゅうちゃんーー今、飼い主さんが伝えたいメッセージ

みゅうちゃんは15歳を迎えました。愛らしい姿で夫をメロメロにしたあのときから、ずっとその魅力で飼い主さん家族に笑顔をもたらしています。

「とてもおとなしく、マイペース。晴れた日は、よく窓辺でひなたぼっこしています。ひとりでのんびりと過ごすのが好きで、かまわれるのは苦手。触りすぎると怒られることもあります。一方、かまってほしいときは、私たちに目線を合わせ、鳴いてアピール。初対面の人は怖がって隠れてしまいますが、何度か会うと膝上に乗るなど、人懐っこい一面も見せてくれます」

みゅうちゃんが時々見せてくれる子猫のような表情がたまらなく愛おしいと語る飼い主さん。その存在は、家族の大きな癒やしとなっています。

「疲れた時やつらい時、みゅうちゃんが笑顔にしてくれたことが数えきれないほどあります。『私たちの家族になってくれてありがとう』と伝えたいです。これからも健康で、みんなと楽しく幸せに過ごしてほしいと願っています」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)