上司が不安をぶつける瞬間(須谷明さん提供)
上司が不安をぶつける瞬間(須谷明さん提供)

会社で上司に指示を受けた際、忘れないように自分でメモを取るというのは常識だと思う人もいるかもしれません。しかし、現代ではこの慣習は「昭和的」であるという意見もあり、通じなくなっている場面もあるようです。

会社員でもある漫画家の須谷明さんが実際に目の当たりにした様子を描いた『職場日記』はXで1.1万以上のいいねを獲得し、170件以上のさまざまな意見が寄せられています。

会社にて、須谷さんの側で上司と部下が仕事について話している様子から始まります。上司は部下に対して口頭で「あれをこうして。あっちはああして...」と、つらつらと仕事の指示を出しています。部下は「はい」と返事はするものの、何も書き留めてはいない様子です。

傍から見ている須谷さんは少し心配そうに、「たくさん仕事あるみたいだけどメモしなくていいのかな。私なら覚えられない...」と心の中でモヤモヤ。すると案の定、上司が部下に「あの...メモしないで大丈夫?」と言うと、須谷さんはすかさず「やっぱり」と心の中で思うのでした。その一方、聞かれた部下は「あ~...」としばらく考えると衝撃の一言を放ちます。

なんと部下は上司に対し、「まとめてチャットで送ってください」と平然と言い放ったのです。このやり取りを見た須谷さんは「すごいなコイツ」と衝撃を受けるのでした。そして部下の一言に上司は絶句しましたが、その後、言われたように指示内容を送ってあげたそうです。その一部始終を見ていた須谷さんは上司に「お疲れ様すぎる...」と心の中で労うのでした。

同作で描かれるような感覚の違いを仕事で感じる人は多いようで、コメント欄には「部下の気持ちも分かる...口頭でバッーと言われても時間の無駄」や「海外だと指示は文章で、議事録は会議進行者が取るんだって」、「メモは自分用の理解のカスタマイズ化に必須」など、部下と上司どちらの立場からも意見が集まっています。

そこで作者の須谷明さんに、同作について話を聞きました。

■反応は怖くて見られていません…

ー同作を描くきっかけを教えてください。

職場の後輩の言動に驚いたためです。

ー作品に寄せられた声はかなり多かったですが、須谷さんが気になったコメントがあれば教えてください。

私の意図しない方向で拡散されたため、反応は怖くて見られていません…。

ー歴史創作漫画をメインに活動されていますが、漫画を描く際に気にかけていることなどあれば教えてください。

あまり文字が多くならないように気を付けています。

ー読者にメッセージをお願いします。

この漫画より先日投稿した「知ろう!性器を露出している埴輪」のほうが面白いと思うのでそちらを拡散してください。

(海川 まこと/漫画収集家)