細すぎる舌を持つ鳥が、SNSで話題になっている。
今回話題になったのは、 南アメリカ大陸を中心に生息するオニオオハシという鳥の写真。 特徴である大きく鮮やかなオレンジ色のクチバシの中に舌が見えているのだが、それがあまりに細長いのだ。毛とも見間違うような細すぎる舌は一体どんな役割があるのか。 写真を撮影した水族館ニフレル(大阪府吹田市) の 「うごきにふれる」 担当の嵐健太さんに話を聞いた。
--とても細く長くて驚いたのですがどんな役割があるんですか?
嵐:舌の長さは個体差がありますが、クチバシの全長と大体同じで約20cmほど。こんなに細いのですが、役割は人間と同じで、味をしっかり感じることができます。
クチバシに食べ物をくわえた状態で、舌でいろんな方面からなめてのみ込んでいる様子を見たことがあります。食べられるかどうか、好きな物かどうかの判断をしているのかな?と予想しています。以前、果物にお薬を混ぜたことがあるのですが、いろんな方面から舐めまわされ、薬を入れていることがばれてしまい、飲んでもらえず苦労しました…。
--来場者もこの舌を見ることができますか?
嵐:この写真のようにはっきりと舌を見ることのできる機会は珍しいです。 給餌しているタイミングで、もしかしたらちらっと舌が見えることがあるかも?
--細い舌以外のオニオオハシの特徴は?
嵐:大きなクチバシには体温調節の役割があります。気温が高いときにはクチバシに温かい血液が集中し、そこから熱を放出します。また求愛行動ではそのクチバシを使ってオスがメスに果物を投げるんですよ。受け入れたメスは、OKなら貰った果物を食べます。
◇ ◇
SNSでは 「スマホの画面についてるゴミかと思った」「クチバシは太いのに!」「爪楊枝みたい」などの反響が寄せられた。 ニフレルの「うごきにふれる」ゾーンでは個体の状態によるが常時オニオオハシを1、2羽展示している。展示エリア全体を楽しむだけでなく、じっくり1羽を観察する楽しみ方もオススメしたい。
(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)

























