脳みそ状の石がこんなにも…(Amasakuさん提供)
脳みそ状の石がこんなにも…(Amasakuさん提供)

山中で発見された大量の脳みそ状の石がSNS上で大きな注目を集めている。

「山に脳みそ みたいな石たくさん落ちてたんですけど  大きさ3-5mm」

とその鉱物を紹介したのは趣味で化石や鉱物の採集・研究をしているAmasakuさん(@amasaku777)。

球状で脳みそかのようなしわが刻まれた白い石。天然のものか人口のものかわからないが、なぜこんなものが山中に…

Amasakuさんにお話を聞いた。

ーーこの石はどこに?

Amasaku:北陸地方のある山中です。もともと大学生の時に地質学や岩石学を専攻しており、現在は大学在籍時の専攻とは関係のない分野で社会人をしておりますが、ライフワークとして化石や鉱物の採集・調査、研究をしていることからよく山に入ります。先日、山を歩いていて地面に粒々が見えたので拾ってよく見てみたら、このように脳みそのような皺があり驚きました。

ーー石の正体は?

Amasaku:鍾乳洞などで見られる洞窟真珠(ケイブパール)の一種と思われますが、通常はつるんとした表面で皺が入ることはありません。この脳みそのような石を見つけたのは鍾乳洞ではないのですが、見つけた山中の周辺は石灰岩や苦灰石(くかいせき、ドロマイト)を含む地質で、鍾乳洞に近い地質ではあると思います。

ーー投稿に大きな反響がありました。

Amasaku:私自身、鉱物の持つ幾何学的な美しさや絶滅した生物の不思議な形態など、自然の生み出す造形美に魅力を感じてフィールドワークをしているところが大きいのですが、今回はそういった点に共感していただけたのかなと思っています。人工物に違いないという方も多くいらっしゃいましたが「人工物にしか見えないようなものが自然から生み出される不思議さ」というものを感じていただき、自然に興味を持っていただくきっかけになれていればうれしいです。リプや引用でワンピースに出てくる「悪魔の実」や小動物の脳の化石という人が多かったのは印象的でした。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「石じゃなくて 木の実の中身に見える」
「BB弾は大体6mmが主流。 風化や劣化で縮んだとすれば3-5mmは合致。これだけの数、均一、球形というのは鉱物より人工物の可能性が高そう。6mm以上のがあればあるいは… 火で炙ってみるとよくわかるかも?樹脂なので燃えたり溶けます。」
「卵もありかと。カルシウムの堅い殻に覆われ、石っぽい。 深夜、周囲に人肌の温度を感じると、パカッと割れ、中から物体Yが出てくる。そして人肌の温度を求めて・・・ 怖い怖い。でも、正体が気になりますね。」

など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。石灰分の多い自然環境で粒状に成長した炭酸カルシウムの塊ということまでは推定できたが、なぜこのような皺が表面にできたのかは不明。この石の謎が解き明かされる日を待ちたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)