芸能デビューは赤ちゃんモデル。それが今では15歳。11月21日公開の映画『金髪』では、デモ発案女子中学生として金髪姿を披露するまでに。
■俳優業の醍醐味は
「一皮も二皮も、いや10皮くらいは剥きたい!」
⽩⿃⽟季(15)は吸収と脱皮に意欲をみなぎらせる。
『金髪』では中学の理不尽な校則に反発し、頭髪を金色に染める“金髪デモ”を主宰する女子中学生を熱演。劇中で見せる金髪はウィッグだが、人生初の髪染めには満更ではない様子だ。
「俳優のお仕事の面白味は、自分ではない他人の人生を歩めること。他人の人生を考えるだけではなくて、自分の体を使って演技を通して歩んでみる。それができるのは俳優業だけ。そこが楽しくて好き」
本作での板緑というキャラクターは、白鳥が思う役者の醍醐味である変身願望をダイレクトに叶えてくれた。
■届け!親友に
赤ちゃんモデルとして1歳で芸能界入り。本格的演技を初披露したのは、2016年度前期放送の朝ドラ『とと姉ちゃん』。以降、演技派子役としてテレビドラマや映画に出演。15歳にして朝ドラ及び大河ドラマに出演済というキャリアを誇る現役高校生だ。
芸能活動を支えるモチベーションは、高校進学を機に出来た親友からの熱烈な“推し”だという。
「俳優業を応援してくれる高校の友人がいて、出演情報解禁の3分後くらいには『いいね!』を押してくれる。自分の家族以外でこんなに喜んでくれる人がいるのがうれしい。身近な人からの反応があることで、『私はこの作品をやり遂げたんだな』とあらためて実感できて、この先も責任感を持って頑張ろうと思える。…このコメントがその子に伝わったらいいな」
もちろん家族も俳優・⽩⿃⽟季を激推しだ。
「昔から私が一瞬でも映ったCMとかを録画して、テレビで流して『あ、今映った!』とか喜んで。『変わらないなあ~』と思います。一緒に出演作を観る時も、私的には反省しているところでも『大丈夫!次に活かそうよ!』とポジティブに励ましてくれて鼓舞してくれます」
高校の親友や家族の猛プッシュを受けて、俳優としての飛躍を誓う。ネクストステップに設定しているのは悪役への挑戦だ。
「悪役を演じている俳優さんに対して『超ムカつく!』というネットの書き込みを目にすることがありますが、それだけ感情を揺さぶる演技を視聴者に提供したということ。私も俳優としての成長のために、観客の方を本気で怒らせるようなキャラクターを全力で演じてみたい。今以上に一皮も二皮も、いや10皮くらいは剥きたいです!」
【⽩⿃⽟季プロフィル】
しらとり・たまき 2010年1月20日生まれ、東京都出身。2016年、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』でドラマ初出演。同年、西川美和監督の『永い言い訳』で映画デビュー。約800人の候補からオーディションで役を勝ち取った李相日監督の『流浪の月』での好演をはじめ、大河ドラマ『どうする家康』、映画『正欲』といった話題作への出演が続く。現在は連続ドラマ『ぼくたちん家』にレギュラー出演中。『金髪』は第38回東京国際映画祭で観客賞を受賞した。
(まいどなニュース特約・石井 隼人)
























