昨今では、次世代の女性リーダーの輩出や女性活躍推進を目指し、政府や企業でもさまざまな施策を進めていますが、リーダーや上司の性別によって組織は変わるのでしょうか。パーソルキャリア株式会社(東京都千代田区)が運営する調査機関『Job総研』が実施した「2025年 上司に関する意識調査」によると、”上司”と聞いて最初に思い浮かぶ性別は「男性」が約7割を占めることがわかりました。
調査は、同社が運営する匿名相談サービス『JobQ Town(ジョブキュータウン)』を利用する全国の20~50代の社会人男女385人を対象として、2025年10月にインターネットで実施されました。
その結果、「”上司”と聞いて最初に思い浮かぶ性別」は69.6%が「男性を想起する派」となり、「女性を想起する派」が5.2%、「性別を気にしなかった」が25.2%という結果になりました。
「男性を想起する派」の男女別では、男性が76.3%、女性が55.5%で、「性別を意識しなかった派」は、女性が38.1%で多数となりました。
また、普段上司の性別を「意識することがある」(よく意識する5.2%、意識する10.1%、どちらかといえば意識する26.5%)は約4割となり、そのうち女性が43.7%、男性が41.5%となりました。
次に、「上司の性別によって組織は変わると思いますか」と尋ねたところ、約7割が「変わると思う」(とても変わると思う12.7%、変わると思う27.5%、どちらかといえば変わると思う31.7%)と回答。男女別では、女性が74.5%、男性が71.4%となりました。
そこで、「上司の性別によって組織が変わる」と回答した277人にその項目を聞いたところ、「コミュニケーションの丁寧さ」(37.2%)、「感情の出し方」(32.9%)、「発言のしやすさ」(32.5%)が上位に挙がりました。
男性側の意見では、「コミュニケーションの丁寧さ」(23.3%)、「職場の心理的安全性」(19.3%)、「発言のしやすさ」(18.1%)が上位となった一方、女性側の意見では、「感情の出し方」「発言のしやすさ」(いずれも37.3%)、「コミュニケーションの丁寧さ」(35.3%)が上位となりました。
男性側からは、「男性はフィードバックや指示が具体的。鈍い人も多いが、仕事をすすめる能力が高いと思う」「女性の場合は抽象的だが期待をはっきりと伝える、というスタンスの違いを感じた」「女性は過剰なマネジメントである意味お節介で、感情的な人が多かった」といった意見が目立ちました。
その一方で、女性側からは、「女性の上司はなんとなく怖いと思ってしまう。自分は女性だが、男性のほうが仕事がしやすい」「女性上司は個人差もあると思うが感情的な人が多かった。ヒステリックに言われると士気も下がる」「男性上司だと体調不良やプライベートを伝えづらく、無理をして職場に長居している」などの声が寄せられ、男女それぞれの立場によって見る上司への印象はさまざまであることがわかりました。
























