「胸毛をお願い」 自ら二足立ちしてアピールするいろりくん(画像提供:柴犬いろりさん)
「胸毛をお願い」 自ら二足立ちしてアピールするいろりくん(画像提供:柴犬いろりさん)

「あの、これはなんという技でしょうか。とにかく胸毛を全面ブラッシングしてほしいとのことです」

そんな飼い主さんの戸惑いの声とともに公開された、1匹の柴犬の動画が反響を呼んでいます。“イケワン”ぶりに磨きをかけるべく、熱心にお手入れをしてもらっているのは「いろり」くん(2歳・男の子)。SNSでは、伏せやゴロンと寝そべってブラッシングしてもらうわんちゃんの姿をよく見かけますが、いろりくんのスタイルは超独特…! なんと、二足立ちで前足を左右にビローン! 「さあ、胸元を!」と言わんばかりに、堂々と体を差し出しているのです。

飼い主さんは、バランスを崩したり体に負担がかかったりしないかと心配していますが、いろりくんは自らこのポーズをとり、「さあ、早く!」と目で訴えてくるのだそう。そんな情熱的なおねだりは、どうにも断りづらいもの。体勢を崩さないようしっかりサポートしつつ、手早く済ませることで、なんとかいろりくんに納得してもらっているといいます。

「これはもはや技と言えるのではないか……」。飼い主さんがそんな心の声を添えてThreadsに投稿したところ、2万件を超える“いいね”が寄せられ、

「すごい体幹……!!」
「レッサーパンダの威嚇?」
「自ら求めていくなんて(笑)」
「かわいすぎて変な笑い声が……」
「中に人は…入ってないですよね?」
「そのうち二足歩行すると思います」

……など、驚きと笑いに包まれています。

また、「関節を痛める可能性も……」という愛犬家からの助言に対しても、飼い主さんは真摯に感謝を述べ、いろりくんのアピールに配慮しつつ、今後はさらに気を配っていくと綴っています。多くの人の意表をつくいろりくんの姿は、あたたかな交流の輪を広げました。飼い主の柴犬いろりさん(@irorirori.514)にお話を伺いました。

■「背中とお尻はNG」いろりくんのこだわり

ーーこの体勢を始めたきっかけは?

「ブラッシングの準備をすると寄ってきて、“お手”をするように前脚を出してくるので、以前は前脚を支えながら首から胸をブラッシングしていました。3カ月前くらいから、胸あたりの刺激が心地よいのか、ブラッシング中にぐーっと上体を起こすようになったんです」

ーーこの光景を初めて見たとき、どう思われましたか?

「後ろ脚が正座しているみたいでかわいいな、と。でも同時に『こんな体勢で負担にならないかな…』という不安もありました。本人はとても気持ち良さそうでしたし、短時間なら大丈夫かな、という気持ちでした」

ーーこのあとはどうなりましたか?

「いろりくんは胸や腕のブラッシングだけが好きなので、正面しかさせてくれません。背中やお尻をしようと思っても、クルクル回りながら上手に避けて正面を向き、“お手”をしながら胸をせがみます。毎回その繰り返しですね(笑)」

ーーふだんの様子を教えてください。

「基本的には、臆病で穏やかな性格だと思います。人懐っこく人間は大好きですが、犬のお友だち作りは少し苦手。ドッグランでも、ひとりで静かに散策しています。他のわんちゃんに囲まれたときや、風の音が強い日などは怖がって抱っこをせがむような一面もあります」

いろりくんが見せた渾身のブラッシングスタイル。その健気で真っ直ぐなこだわりは、これからも多くの人を笑顔にしてくれそうです。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)