地元には何もないと思っていたのに、離れて暮らすうちにふと、そこでしか体験できなかった景色や味が恋しくなることがあります。そんな「地元愛」の再発見を描いた、しもへもさんの漫画『徳島帰省計画中』が、地元を愛する多くの読者から注目を集めています。
それはある日、作者夫婦が作者の実家がある徳島県について話をしていたときのことです。作者は徳島県民の大半が「徳島には何もないんよ」と思っていると語ります。多くの徳島県民が、徳島には「山、川、海、そして田んぼとスダチ」くらいしかないと思っていて、かつては自身もそう思っていたようです。
しかし埼玉県で暮らし始めた現在では、徳島県にはたくさんの魅力があることに作者は気づきました。そして、徳島県の魅力に気づいたのは作者だけでなく、作者の妻も2泊3日じゃ足りないくらい好印象を抱いているようです。
たとえば、徳島県でどこを観光したいかを作者が考えてみると、鳴門の渦潮や道の駅巡り、阿波踊り会館など魅力的なスポットが次々と挙がります。このように徳島県の魅力を語り続ける作者に、妻は「で…一番行きたい所はどこ?」と尋ねました。すると作者が真っ先に答えたのは、先ほど述べた観光スポットではなく、「ロバのパン」だったのです。
読者からは作者と同じくロバのパンが好きという声だけでなく、徳島県民からのさまざまな徳島情報が集まっていました。そんな同作について、作者のしもへもさんに詳しく話を聞きました。
■離れて気づいた地元の素晴らしさ
ー外から見て気づいた、徳島ならではの良いところはどんなところだと感じていますか?
やはり、海、山、川などの圧倒的な自然ですね。徳島には自然しかないと思う方も多いですが、その自然が魅力だと気づきました。特に山と川からなる景色に心が癒やされ、ずっと眺めていたくなります。また、自然に囲まれた四国88カ所の札所巡りも徳島の魅力の1つだと思います。
また、徳島を走る「電車ではない列車」も魅力的です。自然の中を走る列車は、とても絵になります。この列車を徳島の人は「汽車」と呼んでいますが、ウィキペディアによると「気動車」らしいです。他にも、徳島の都会から離れた所から見る星空はとても美しく、感動します。
ー1番行きたいところが「ロバのパン」とのことですがどのようなお店なのでしょうか?
ロバのパンは、私が子どもの頃に大好きだった蒸しパンです。車の移動販売で、ロバのパンのメロディが遠くから聞こえて来たら、小銭を握りしめて外に飛び出しロバのパンの車を待ち構えていました。
私が記憶している蒸しパンの種類はチョコ、あんこ、ジャム、クリームです。蒸しパンの生地は硬すぎず柔らかすぎず、ほんのり甘いのが特徴です。
ーしもへもさんにとって「徳島といえばこれ」という存在は、ロバのパン以外にもありますか?
ロバのパン以外ですと、「徳島ラーメン」です。帰省時には必ず食べます。徳島ラーメンは生卵と白米がよく合います。それと「たらいうどん」ですね。大きなたらいの中にうどんが入っており、数人でワイワイとうどんを食べるのが楽しかったりします。
(海川 まこと/漫画収集家)























