都心部においてマンション価格の高騰が続くなか、限られた土地を最大限に活用し、延床面積を工夫して設計する「狭小戸建」への注目が高まっています。
株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サービス『LIFULL HOME'S』がこのほど発表した「狭小戸建」に関する調査によると、同サービスに掲載された首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)における「新築狭小戸建」は2020年から5年で「約2.8倍」になっていることがわかりました。
調査は、2020年~2025年(一部は2026年2月まで)の期間に同サービスに掲載された首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で分譲された新築一戸建て物件のデータをもとに分析したといいます。
新築狭小戸建(狭小三階建て)は、市街地でのアクセスの良さと生活利便性を考慮し、やや狭くても敷地を有効活用=三階建てにすることによって延床面積を増やし居住快適性を高めた住宅です。
調査の結果、同サービスに掲載された首都圏の「新築狭小戸建」は、2020年の「1011戸」から、2025年では「2815戸」となり、2.8倍に増加していることがわかりました。
また、新築一戸建における新築狭小戸建の掲載割合も、2020年の1.2%から2025年では2.5%と増加しており、市場全体の供給件数に対してまだ僅かではあるものの、建築コストや地価上昇などによる住宅価格高騰を背景に、少しずつ需要が高まっていることがうかがえました。
東京23区における「狭小戸建の掲載価格」の推移を見ると、敷地面積が100平米前後の一般的な戸建住宅は年々価格が上昇する傾向にあり、2026年の初動では平均で「1億232万円」。
一方、同じ新築でも狭小戸建は約半額の「5157万円」となっていて、住宅価格が高騰を続ける現在にあって価格優位性が極めて高いことが浮き彫りになりました。
生活利便性と交通利便性が高いエリアであるほど住宅価格も高くなりますが、狭小戸建は立地条件を大きく譲ることなく、比較的安価に住宅を購入できることに加えて、狭小戸建は圧倒的多数が3階建て(平均2.8階)であり、延床面積は一般的な戸建が104.75平米であるのに対して、狭小戸建は94.39平米と10平米ほどしか変わらず、工夫次第で実質的な居住空間を広げることができるため、狭小戸建は決して狭小ではないといいます。
同社は、「生活と交通利便性を確保しつつ居住快適性も追求できる『狭小戸建』は、敷地面積がやや狭いことで固定資産税など税金面でも効率が良く、空間を有効活用できるという点でも優れた居住スタイルと言うことができる」と述べています。























