「できる営業」と「できない営業」には、どのような決定的な違いがある? ※画像はイメージです(buritora/stock.adobe.com)
「できる営業」と「できない営業」には、どのような決定的な違いがある? ※画像はイメージです(buritora/stock.adobe.com)

営業組織において、「できる営業」と「できない営業」には、どのような決定的な違いがあるのでしょうか。平井徹事務所(東京都渋谷区)が実施した「BtoB営業組織における部下育成とマネジメント課題」に関する調査によると、「できる営業」の共通点や特徴は「課題に導くヒアリング力・質問力」が最多であった一方、「できない営業」の共通点では「顧客との関係構築力が低い」が最多となりました。

調査は、BtoB企業の管理職以上(マネージャー、部長、事業部長、役員など)の営業職に就く1005人を対象として、2026年4月にインターネットで実施されました。

まず、「できる営業と評価する部下には、どのような共通点や特徴があると感じますか」と尋ねたところ、「課題に導くヒアリング力・質問力」(47.8%)、「強固な顧客関係構築力」(43.0%)、「目標達成への執着心と行動力」(39.4%)が上位に挙がり、単に商材を売るだけでなく、顧客の悩みに寄り添い、一緒に課題を解決していく姿勢が評価につながっていることがうかがえました。

一方、「できない営業と感じる部下」では、「顧客との関係構築力が低い」(36.9%)、「スケジュールやタスク管理が甘い」(33.5%)、「目標達成意欲と行動力の欠如」(33.3%)など、高度な営業テクニックの不足以前に「顧客に真摯に向き合う姿勢」の弱さが成果の低迷に直結している様子がうかがえました。

続けて、「今年から営業職になる新卒社員に対して、売れる営業になるためのアドバイス」を聞いたところ、「わからないことは自ら学び、質問する姿勢を持つ」(47.1%)、「失敗を恐れず積極的に行動する」(42.4%)、「顧客視点に立ち、信頼関係の構築を最優先する」(37.8%)といった回答が上位に並びました。

さらに、「営業管理職として、部下の育成において課題を感じることはありますか」と尋ねたところ、約9割が「ある」(よくある31.9%、ややある53.9%)と回答。

具体的には、「部下のモチベーション維持・向上」(52.3%)、「個別の特性に合わせた育成プランの策定」(35.6%)、「適切な目標設定(個人と組織の連動)」(29.0%)が上位に挙がり、営業ノウハウの伝授よりも、部下の意欲を引き出し、個人の特性に合わせたマネジメントに苦心している様子がうかがえました。

また、「部下が目標未達に終わった際の根本的な原因」については、「目標への執着心・意欲不足」(34.5%)、「絶対的な行動量の不足」(32.3%)、「メンタルの弱さ・回復力の低さ」(31.5%)といった「本人の内面的な課題」が上位を占めました。

次に、「社内での営業指導(OJTなど)において、限界や難しさを感じること」と尋ねたところ、「指導の質・内容のバラつき(属人化)」(29.9%)、「自身の通常業務との両立が困難」(27.1%)、「メンタルやモチベーションの管理」(25.8%)が上位に挙がりました。

このような背景から、「部下の指導のために外部サービスを利用したい」とした人は62.4%にのぼり、指導不足の課題を解決するためには、外部の知見を取り入れることが有効な選択肢として認識されていることが明らかとなりました。

最後に、「新人・若手営業のパフォーマンス早期向上のために、今後注力していきたい施策」を尋ねたところ、「成約率を高める営業スキル・プロセス教育」(31.6%)、「目標達成を習慣化するメンタルトレーニング」(29.8%)、「小さな成功体験を積ませる環境づくり」(28.9%)など、実践的な営業スキルの教育に加えて、メンタルトレーニングや成功体験の蓄積が上位に挙がり、ノウハウを教え込むだけでなく、新人・若手が挫折せずに自信をつけられる「マインドとスキルの両面」からのサポートが今後の早期戦力化のカギであることがうかがえました。