県内初の津波専用として完成した本庄川水門=南あわじ市阿万塩屋町
県内初の津波専用として完成した本庄川水門=南あわじ市阿万塩屋町

 南海トラフ巨大地震に備えて県が南あわじ市阿万地区で整備を完了した「本庄川水門」と防潮堤。淡路島は地震による津波が県内で最も高いと想定され、中でも低地が広がる同地区は高台避難が難しいとされる。8月に南海トラフ警戒の臨時情報が初めて出されるなど緊迫感が高まる中、被害を軽減する両施設の完成に、地元住民からは「心強い」などの声が上がった。(古田真央子)

 南海トラフで最大震度7の揺れが想定される同市。阿万地区には最大5・9メートルの津波が地震発生から約40分後に到達するとされる。

 県洲本土木事務所によると、水門は県内初の津波対策専用で、高さ29・4メートル。2011年の東日本大震災を教訓に自動で開閉できるようにしたほか、漁船の通行をしやすく設計した。