阪神・淡路大震災からの「心の復興」のシンボルとして開館し、秋に20周年を迎える兵庫県立芸術文化センター(西宮市)が19日から、佐渡裕芸術監督のプロデュースオペラ「さまよえるオランダ人」を上演する。オペラは毎年夏の目玉公演で、これまではプッチーニらイタリアものが中心だった。節目の記念公演として、ドイツオペラの巨匠ワーグナーの作品に初めて挑む。
重厚、長大、難解…。ワーグナーのオペラにとっつきにくさを感じる人も多いかもしれない。しかし、ワーグナー初期の本作は、嵐の海を表現するなど劇的な音楽や、「愛による救済」を描いたロマンチックで明快な物語によって親しみやすい。佐渡は「(他のワーグナー作品に比べ)時間的に短いこともあり、お客さんも世界に入り込みやすいのではないか」と語る。
























