バンドー化学(神戸市中央区)が7日発表した2025年9月中間連結決算(国際会計基準)は、売上高と各利益が過去最高を更新した。増収効果に加えて昨年、加古川工場であったひょう被害による保険金が入り、大幅増益となった。
伝動ベルトなどの産業資材は、欧米で産業機械向け、中国では農業機械向けの販売が増えた。国内も堅調だった。主力の自動車部品は、スクーター用の変速ベルトが中国で販売を増やした。ただ、採用モデルの変更などで製品構成が変わり、増収減益となった。
昨年4月、兵庫県南部などでひょうが降り、加古川工場の屋根が損傷する被害が発生。損害保険金15億2400万円を受け取り、純利益は前年同期に比べ約1・5倍に増えた。想定為替レートを円安に修正したことも寄与し、通期でも過去最高の業績を予想する。
同社は今年3月、人手不足などを理由に米国での生産を打ち切り、アジアからの輸出に切り替えた。米国の高関税政策に対する影響について、植野富夫社長は「(関税に)見合った価格改定をしていくが、大きな影響はない。市況は好調だ」と話した。(石川 翠)
























