精道小学校で児童に阪神・淡路大震災について伝える米津勝之さん=芦屋市精道町
精道小学校で児童に阪神・淡路大震災について伝える米津勝之さん=芦屋市精道町

 亡くなった2人の子どもの命を受け継ぐ。それが、米津勝之(かつし)さん(64)の30年だった。阪神・淡路大震災について各地の学校で語ってきた。一方的に伝えるのではない。児童らが学び、つむいだ言葉を、米津さんが受け取る。それを次の場で生かす。「時間がたったからといって、語り継ぐのが難しくなっているとは思わない」。一つ一つの積み重ねが今となり、未来へとつながっている。(土井秀人)