阪神・淡路大震災から30年を機にライブを復活させる歌手の平松愛理さん=神戸市中央区東川崎町1、ラジオ関西(撮影・長嶺麻子)
阪神・淡路大震災から30年を機にライブを復活させる歌手の平松愛理さん=神戸市中央区東川崎町1、ラジオ関西(撮影・長嶺麻子)

 17日に故郷で阪神・淡路大震災追悼ライブを5年ぶりに復活させる神戸市須磨区出身のシンガー・ソングライター平松愛理さんが、震災30年を前に「若い人たちとともに、悲しい記憶を後世に語り継いでいきたい」と胸の内を明かした。公演を決意した根底には、震災体験をめぐる葛藤、新型コロナウイルス禍での挫折があった。(津谷治英)

 震災当日、自身は公演活動で帰郷できず、神戸入りしたのは2月だった。倒壊した建物、焼け野原になった街。青春を過ごした華やかな故郷は変わり果て「モノクロになっていた」。