神戸芸術工科大生がデザインした新しいレッサーパンダの展示場=姫路セントラルパーク
神戸芸術工科大生がデザインした新しいレッサーパンダの展示場=姫路セントラルパーク

 姫路セントラルパーク(兵庫県姫路市豊富町神谷)で昨年12月下旬、レッサーパンダの展示場がリニューアルオープンした。神戸芸術工科大学(神戸市西区)環境デザイン学科の学生が設計に携わり、「レサパンスカイブリッジ」と名付けた。頭上の通路を自由に動き回るレッサーパンダを間近に見られ、学生は「姫路の新しい目玉スポットになってほしい」と口をそろえる。(橘高 声)

■高さ2・6メートル、全長20メートル

 同パークの看板などを手がける設計・デザイン事務所「アルファクラフト」(姫路市南今宿)が同大の学生に協力を呼びかけた。有志の2、3年生8人が昨年7月下旬に視察し、新エリアの案を話し合った。

 当時はレッサーパンダを上からしか見られず、学生たちは「おなかを見られたら面白そう」「もっと近くで存在を感じられるように」などと議論。「五感で楽しむ展示」をコンセプトに設計し、アルファクラフトが制作した。

 新エリアは従来の展示スペースから隣接するカフェテリアへ高さ2・6メートル、全長20メートルのレッサーパンダ専用の通路を設置。竹風鈴をつるし、レッサーパンダが動くたびに音を楽しめる工夫もこらした。

 通路は木のはしごとネットでできており、左右や下からのぞき込んでおなかや肉球を観察できる。同大3年の中村和郁(わか)さん(21)は「触れられそうなくらい近いので、レッサーパンダが意外と大きいことも感じてもらえそう」と期待する。

 昨年11月下旬に完成すると、4匹のレッサーパンダは見慣れない場所に戸惑っていたが、しばらくすると通路を勢いよく走り回った。竹風鈴がカランカランと音を立てると学生たちから歓声が上がった。

 姫路市出身の3年永安凜人(りんと)さん(21)は「小さい頃から足を運ぶ姫センで学びを生かせたのはうれしい。新エリアが地域が盛り上がるきっかけになってほしい」と話した。