特攻に使われた九七式艦上攻撃機(上谷昭夫氏資料)
特攻に使われた九七式艦上攻撃機(上谷昭夫氏資料)

■死者の声、人々の記憶に耳傾け

 旧姫路海軍航空隊鶉野飛行場跡にある、総延長1200メートルの滑走路跡は2016年、加西市が国から払い下げを受けた。市は周辺に残る防空壕(ごう)、爆弾庫、機銃座などの戦争遺跡群を活用し、平和学習拠点を整備することを計画した。

 19年、川西航空機(現・新明和工業)姫路製作所鶉野工場で組み立てられていた戦闘機「紫電改」の実物大模型が完成。20年には大型防空壕跡で特攻隊員の遺書を紹介する映像の放映を始めた。22年に「soraかさい」がオープン。関西を中心に修学旅行生が訪れ、年間10万人以上の来館者がある。