ラグビーのリーグワンは後半戦に入った。具智元(ぐじうぉん)(29)が所属するコベルコ神戸スティーラーズは7勝4敗の4位と正念場が続く。国内外から精鋭を集めているが、それは他のチームも同じ。国籍にこだわらない代表チームと同様に、メンバー表には外国出身選手の名が多く並ぶ。
グローバル化が進むラグビー界だが具智元の故郷韓国では、しばしば「反日」が話題になる。その代表選手で名プロップだった具東春(グドンチュン)さん(59)の息子が日本代表でプレーする。母国の人々はどう見ているのだろう。
日本のフル代表に初めて選ばれた2017年、韓国の有力紙が具父子の活躍を紹介した。インターネットの記事には激励の一方で、非難の声が両国から寄せられたという。この年、韓国では大統領が交代。日韓関係が急速に冷えていく時期と重なった。