がんで闘病を続ける太子高校(太子町糸井)の桝谷英樹校長(59)が、自身の体験を題材に保健の授業に取り組んでいる。6年前、腹部に腫瘍が見つかり、手術でいったんは回復したものの、昨秋に転移が判明。再手術は難しく、医師も仕事を辞めるよう勧めるが、「この仕事が好きだから」と来年3月の定年退職まで教壇に立つ覚悟でいる。(西竹唯太朗)
■主治医から「仕事を辞めるべき」
桝谷校長は、夢前高校(姫路市)の教頭だった2019年、腎臓の上に位置する副腎にがんが見つかった。病名は「副腎褐色細胞腫」。大学時代にウエートリフティングをしていたこともあり体重は100キロ近くあったが、あっという間に60キロ程度まで減った。