大阪・関西万博での旅客輸送に向けて開発が進められる「空飛ぶクルマ」のイメージ(スカイドライブ提供)
大阪・関西万博での旅客輸送に向けて開発が進められる「空飛ぶクルマ」のイメージ(スカイドライブ提供)

 2025年大阪・関西万博での事業化が期待される「空飛ぶクルマ」について、兵庫県は大阪府・市、神戸市と連携し、実証実験など事業の実現に向けた取り組みを支援する。最大2500万円(経費の2分の1以内)を補助する内容で、希望する事業者は20日までに県新産業課に事業計画書を提出する。

 空飛ぶクルマは、垂直離着陸▽自動運転▽電動-を主な特徴とする次世代モビリティー(乗り物)で、道路や鉄道を使わずに空を直線で飛び、目的地に向かえる利点がある。万博開催時の商用運航開始を目指し、国内外のメーカーが開発を急いでいる。

 県は、将来的なサービスの拡大を見越し、開発・製造、メンテナンスなど関連産業の集積を目指す。23年度中に「次世代空モビリティひょうご会議(仮称)」を設置し、活用の議論を深める方針。

 補助では、事業実施エリアが兵庫と大阪にまたがる「兵庫県・大阪府枠」と、兵庫県域のみの「兵庫県枠」の2種を用意する。県・府枠では、県と府がそれぞれ1千万円ずつ、大阪市域を含む場合は同市がさらに500万円を上限に助成。兵庫県枠では、県が1千万円、神戸市域を含む場合は同市がさらに500万円を上限に助成する。県の予算は総額4千万円。

 対象事業は、運航ルートや離着陸場周辺の環境などの検証・調査、騒音や振動の調査、安全運航に向けた管制・通信システム開発、運航実験などを想定。8月上旬に開催する審査会を経て補助対象を決める。

 7月7日午後6時まで、県新産業課がメール(shinsangyo@pref.hyogo.lg.jp)で質問を受け付け、回答を県ホームページ(HP)に掲載。応募は必要書類を県のHPからダウンロードし、20日午後6時必着で同課に郵送かメールで提出する。(西井由比子)