関西学院大アメリカンフットボール部員の処分について説明する同部の大村和輝監督(右端)ら=30日午後、大阪市内
関西学院大アメリカンフットボール部員の処分について説明する同部の大村和輝監督(右端)ら=30日午後、大阪市内

 日本アメリカンフットボール協会は30日、関西学院大(兵庫県西宮市)の5選手が6~7月にあったU20(20歳以下)日本代表のカナダ遠征で規律違反を犯したとして、日本代表資格停止などの処分を科したと発表した。うち1人は大麻含有製品とみられるものを所持・使用したと判断した。一方、関学大は大村和輝監督らが大阪市内で記者会見し、尿検査で陰性だったなどとして「現時点では見解が異なる」と主張。チームは9月2日に始まる関西学生リーグには予定通り出場する。

 同協会は選手1人を日本代表資格の無期限停止、他の4人は1~2年の代表資格停止などとした。

 協会と関学大にそれぞれ情報提供があった。関学大は、部の調査で5選手は水蒸気を用いた電子たばこの一種を購入、使用するなど「紛らわしい行為」があったと説明。薬物使用については、帰国後の尿検査で全員が陰性だったという。一方で、大麻含有製品を所持・使用したとされた選手は協会が求めた毛髪検査には応じなかった。

 本人は検査を拒否した理由として、他の選手らに使用を決めつけられ、無断で荷物を調べられたことや、協会による他部員への威圧的な聞き取りを挙げているという。

 同部は混乱を招いたとして謝罪した上で、小野宏ディレクターは「現段階で所持・使用したと判断する材料がなく、強い疑問を持っている」とし、協会から詳細な説明を受けて改めて対応を決めるとした。

 関学大は全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」を6連覇中で、最多34度の優勝を誇る名門。(井川朋宏)