気象庁で記者会見する南海トラフ地震の評価検討会の平田直会長(左)=8月8日
気象庁で記者会見する南海トラフ地震の評価検討会の平田直会長(左)=8月8日

 8月、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて発表された。気象庁評価検討会の委員を務める山岡耕春・名古屋大名誉教授は「異論は出なかった」と発表に至った経緯を振り返る一方、海水浴場を閉鎖するといった対応には違和感を抱いたという。山岡さんに今後の心構えなどを聞いた。(杉山雅崇)

 -臨時情報を発表する根拠は。

 「地震学の積み重ねにより、いったん地震が起きると、その周辺で地震が起きやすくなることが分かっている。その中に時々大きい地震が混じるのも確か。さらに、南海トラフ周辺では100~150年おきに大きな地震が繰り返されてきた。そうした法則や知見に基づいているのが、臨時情報なんです」

 -8月8日、宮崎県沖でマグニチュード(M)7・1の地震が発生しました。