粉砂糖でコーティングされた熟成前のシュトーレン=カタシマ本社工房
粉砂糖でコーティングされた熟成前のシュトーレン=カタシマ本社工房

 洋菓子製造販売の「カタシマ」(兵庫県養父市)は、朝来市生野町小野の史跡・生野銀山で熟成させるクリスマス菓子「蔵出しシュトーレン」の本年度分の製造を始めた。ここ2年は蔵出し前の予約で完売が続く人気で、今年は今月21日から一般の購入申し込みを受け付ける。(小日向務)

洋菓子の「カタシマ」 21日から予約受け付け

 シュトーレンは、小麦などの生地にドライフルーツを練り込んで焼き、粉砂糖で覆う伝統的な菓子で、欧州ではクリスマスまで約1カ月かけ、味の変化を楽しみながら食べる。

 今年は養父市小城のカタシマ本社工房で7月27日から製造している。乾燥させた同市産の天滝ゆずやアンズ、イチジク、ブドウなどを事前にフランスの貴腐ワインに漬け込み、シナモンを利かせた生地に合わせて焼き上げる。

 溶かしバターに漬けて、バニラを混ぜた粉砂糖を全体にまぶす。粗熱を取った後、さらに粉砂糖で2回コーティングして仕上げる。1日78本を手作りし、2週間余りで1200本を仕込む。8月21日に生野銀山の坑道に送り込み、11月20日まで熟成させる。

 同社は1970年の創業時にはシュトーレンを作っていたが、いつしかなくなったという。生野銀山でワインや日本酒を熟成していた業者から「洋菓子でも」とアイデアをもらい、2010年に試作、11年から製造販売を始めた。

 当初の製造は200本で、600本前後に増やした23年12月にテレビ番組で紹介され、予約が殺到した。生産を倍増したが、24年から蔵出し前の完売が続いている。

 足立晃一総製菓長(48)は「他の業者にはない長期の熟成で、味わいや香りに深み、複雑さが増す」と胸を張る。廣氏隆之常務(58)は「北海道から沖縄県にまでリピーターがいて、カタシマの知名度が上がった。看板商品の一つになっている」と話している。1本5500円。予約は同社のオンラインショップと店舗で受け付ける。カタシマ養父本店TEL079・664・0351