教員だった父が残した「国策紙芝居」を保管する川見章夫さん=豊岡市出石町柳
教員だった父が残した「国策紙芝居」を保管する川見章夫さん=豊岡市出石町柳

 太平洋戦争時、国民の戦意高揚などを目指して制作された「国策紙芝居」が、豊岡市出石町柳の元教諭、川見章夫さん(77)宅で保管されている。同じく教師だった父の故忠雄さんが所蔵した53点で、希少な作品が含まれ、この夏も市内で開いた歴史講座で紹介した。一昨年は、出石の学童疎開の研究をまとめるなどしており「戦時の子どもの実像に触れ、どうすれば戦争につながらないかみんなで考えて」と呼びかける。(阿部江利)

 紙芝居は昭和初期から盛んに作られ、街頭の娯楽として人気を集めた。国策紙芝居は戦時色が濃くなって制作され、国内に前線の兵士と同じ気持ちで戦う「銃後」の精神を伝えたり、植民地での広報に使われたりした。

 紙芝居は川見さん宅を改装した2000年ごろに見つかり、15年に精査した。53点は戦時中の作品で、17年に地元で初めてお披露目した。